理事長挨拶

埼玉デザイン協議会(SADECO)は、去年11月(平成28年)30周年を迎えました。公益法人制度改革関連法の施行に伴い公益法人化を果たし、新たな役割が期待されているところです。30年の歴史と、次なる30年へ向けての船出が今始まりました。

デザインは、戦後、主にアメリカから入ってきました。その後長期間、デザインは、生産品の製造、販売、告知の分野で重要な技術として認識され今に及んでいます。この分野におけるデザインの実績は言うを待ちません。

ところが今、デザインの意味するところと領域は、大きく拡大しようとしています。SADECOは、30年前の発足当初からソーシャルデザインの実現を目指してきました。"埼玉をより住みよい地域に”を目標として教育、福祉、産業、文化の分野でデザインを通して社会への支援活動を実施してきました。単に経済活動における技術を超えて、デザインが社会にどのように貢献できるかを実践してまいりました。

・教育の分野では、「子供を対象とするものづくり体験活動事業」と称して、「夏休みサデコスクール親子でつくる楽器教室」を開催しています。

・福祉の分野では、「授産施設製造製品の販売事業」として、県内の授産施設でつくられる製品を販売しています。店舗は、川口にある埼玉県産業技術総合センター の1階コミュニティールームにございます。又、「授産施設への ものづくりデザイン支援事業」として、施設へのもの作りのデザイン支援や、施設の先生方や施設に通われる方を対象にして、デザインセミナーを開催しています。

・産業の分野(これは、従来からデザインが関わってきた得意な分野ですが)ここでは、地域の企業や市民と連携して、「アップサイクル プロジェクト」を展開しています。
これは、捨てられる運命の、生産途上で生み出される材料の端材や廃棄材を、「ものづくりデザイン」の視点で見つめ直し、想像もできなかった、新しい、豊かで、チャーミングな「もの」に生まれ変わらせ、そして又社会へ還元する、いわゆる「アップサイクル」・持続可能なものづくりのための新たな提案です。又ここでは、提案されたデザインを提示しながら、独自作品の制作にあたらせるワークショップを開催して、意図と方法を普及させています。又この分野では、ものづくり地域活性化事業として、県内中小企業の ものづくりを手助けするために「ものづくり開発セミナー」や「デザイン相談会」を実施しています。

以上、現在展開中の事業を要約説明させていただきましたが、これらの事業は、固定されたものではありません。時代の変化や、地域社会の要望の変化をくみ取り、新しい支援対象があれば、それに即応して、支援方法を企画立案し、デザインの考え方や技術を通して、今後とも、幅広く地域活性化に貢献していきたいと考えています。皆さま方のご支援ご協力を賜りますよう、宜しくお願い申し上げます。

公益社団法人埼玉デザイン協議会 代表理事 長野 繁敏